ゲットイットでは、「Sustainable Computing ®」が目指す循環型社会の実現へ向けて、社員が自分の目線で発見した課題に対して、ビジネス、社会、地域、個人など様々なレイヤーでのCSR活動を展開しています。(詳しくは:「むすぶ Cycle」活動紹介)
環境省の統計資料(※1)によれば、日本における猫の殺処分数は、年間約3万頭となっています。近年減少傾向にはあるものの、ペットを飼う覚悟と責任に関するモラルには依然課題があり、殺処分が行われる状況は現在も続いています。
人間の身勝手な都合で殺処分される命をゼロにしたい。人も猫もいっしょに住み続けられる国にしたい。
そのような考えから、この度、ゲットイットCSR委員会「むすぶ Cycle」では、野良猫をさくらねこ(地域猫)にするTNR活動、それに伴う無料不妊手術チケットの発行を支援すべく、「公益財団法人どうぶつ基金」(※2)へのチケット代の寄付を行いました。
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TNR活動とは?
野良猫を捕獲し、不妊去勢手術を施した後に、元いた場所に戻します。この活動を「TNR」と呼びます。T=Trap(捕まえる)、N=Neuter(不妊去勢手術)、R=Return(元の場所に戻す)を略したものです。繁殖力の高い野良猫は、増えた数だけ殺処分される数も増加します。TNR活動は、野良猫の増加を抑制する手段であり、ボランティアがTNRを行い、「さくらねこ」として地域に戻す活動が日々行われています。
さくらねことは?
TNRで野生として戻される猫には、不妊去勢手術を受けたしるしとして耳にV字カットを入れます。何度も捕獲したりメスを入れたりしてしまうリスクをなくすためです。耳のカット部分が桜の花びらの形なので「さくらねこ」と呼びます。
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ゲットイット「むすぶ Cycle」では、今後も「公益財団法人どうぶつ基金」へ、社員数に応じた寄付(※3)の継続を予定しています。また、自身も保護猫にゆかりのある社員らを中心として、社内報を通じた社員へのPR活動も行っていく予定です。
社員インタビュー
―――保護猫活動をゲットイットでやろうと思った理由をお聞かせください。
2つ理由があります。保護猫活動って基本的にボランティアの自腹なんです。命に関わる問題なのに、一人ひとりの「お金」と「時間」では限りがあり、なかなか猫に関する社会問題の解決が進まないことがもどかしいと思っていました。
ゲットイットには社員のアクションを否定から入らずまず聴いてくれて、内容次第では全力で応援してもらえる素敵な風土があります。その特徴の一つとして、事業と直接関連性のないものでも、社員が自分の目線で解決したい問題に取り組むキッカケの場として、「むすぶ Cycle」(CSR委員会)の存在があります。会社として事業外のことに取り組む「時間」は取れなくても、企業だからこそ「お金」での大きなサポートができるのではないかと思ったことが1つ目の理由です。
あとは、ゲットイットって社員に愛猫家がとても多い会社なんです。だからこそ、猫のことを可愛いとか好きって気持ちだけで終わってしまうのはもったいないと思っていて、良い部分だけではない現実に起きている社会問題にも関心を持ってもらいたいと思いました。これが2つ目の理由です。
もし社内での合意を得られず「お金」の寄付ができなかったとしても、こういったアクションを起こしたことで社員の皆さんに保護猫の問題について知ってもらえればいいなと考えていました。今回その両方が叶ったので、とても嬉しく思っています。
―――そもそも保護猫活動に関心を持ったキッカケはなんですか?
両親の影響が大きいです。私が大学生の時、母親が保護猫の存在を知り、あるボランティアさんから3匹の保護猫を迎え入れました。数年後、「たくさんの猫を助けることが自分の使命」と、自宅で保護猫シェルターを開き、殺処分寸前で動物愛護センターから引き出された乳飲み仔猫をミルクで育て、初期医療にかけ、里親を探して譲渡までおこなうボランティア活動を始めました。今も常に30匹近くの猫に囲まれて暮らしています。
私も実家にいた頃は両親のボランティア活動を手伝って、仔猫のミルクやりなど色々なことをしました。
―――猫への愛情がとても伝わりました。そんな櫻井さん自身も保護猫を飼われているんですか?
はい。4歳のリトルと、1歳のファル、ペンネ、モールの計4匹です。
4歳のリトルは全然人に心を開かなくて、3年間も里親が見つからないまま実家の保護猫シェルターにいました。でも、その頑固さがむしろ愛しくて、ペットが飼えるようになったら絶対に私がこの子の里親になると決めていました。
そこに2匹の子猫(ファルとペンネ)を迎え入れ3匹になった矢先、家のすぐ近くのショッピングモールの生垣に産まれたての赤ちゃん猫がいるのを見つけてしまうんです。
「親猫がくるかな」と思って一度家に帰るも、気になって何度も様子を見に行ったのですが、親猫の気配が全くなく、このまま放っておくことはできないと、保護しました。育てているうちに愛着が湧いて手放せなくなって、結局その子も迎え入れました。名前はショッピングモールで拾ったので「モール」といいます(笑)
(左) 拾ったモール、(中央) 左から、大きくなったモールとファル、(右) いまだに触れないリトル
あと実は今、預かりボランティアもしていて、もう1匹います!保護後、はじめは実家の保護猫シェルターにいたのですが、野良の期間が長くて人馴れに時間がかかりそうでした。実家では常に30匹の世話をしていて、両親がその子とじっくりコミュニケーションを取ることが難しかったので、我が家で人馴れ修行することになったのです。今は3か月かけて撫でられるようにまでなって、少しずつ打ち解けてきています。
預かり中のチャコ
―――そんな、猫を愛し、運命のように猫にも愛される櫻井さんですが、猫のいる暮らしはどうですか?
会社が昨年からリモートワークを推奨し始めたことで、猫を飼う余裕が持てる環境になりました。仕事をしているとどうしてもイラッとしてしまうことって少なからずあるんですけど、そういう時に猫が近くにいてくれるのは、やっぱりとても癒しになっています。
あと実は、リモート会議の時とか、こっそり猫を撫でながら参加していることもあります(笑)
仕事を見守るペンネ
―――最後にこの記事を読んでいる皆さんに一言ありますか?
保護猫は意外と身近な存在です。里親募集サイトや各地で開催される譲渡会には、家族を待っている保護猫がたくさんいます。いつか猫を飼いたいと考えている方は、ぜひ保護猫を迎えることを選択肢に入れていただけると嬉しいです。また、さくらねこを見かけたら地域に愛されている子達なんだな、と優しく見守ってあげてください。一人ひとりが「知る」ことで社会全体の行動や選択が良い方向へ変わっていくと思っています。みんなで人も猫もいっしょに住み続けられる国にしていきましょう!
注釈
※1:「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/dog-cat.html
※2:公益財団法人どうぶつ基金
https://www.doubutukikin.or.jp/
※3:寄付金額は、1回の手術チケット発行費用(平均)×社員数としています。今回の寄付により、年間で100匹分の不妊手術ができ、猫の繁殖力から計算した場合、1年間で最大2500匹の野良猫の増加を止めることができる計算となります。今後も社員数に応じた寄付額による継続的な支援を予定しています。
●本件に関するお問い合わせ
担当者 : 川澄(カワスミ)
電話番号 : 03-5166-0900