2022年11月29日
IT社会はどう変わる?サステナブル・コンピューティングの未来

サステナブル・コンピューティングの未来

 

 

世界に流通するデータの総量は、この5年間で3倍にも膨らんだといわれています(*1)。データ流通量の増加に伴い、世界の電力消費量も増加傾向にあります。機器の性能が現状のままと仮定した場合、データセンターの電力消費は今後10年で15倍になるという試算もあり(同上)、持続可能な形でのIT社会の発展は避けては通れない課題となっています。

 

私たちが目指すべきサステナブルなIT社会の未来はどのようなものなのでしょうか。2022年5月に発表されたオランダの研究(*2)では、いくつかの段階を経てシフトしていくIT社会が構想されています。

 

現在から直近の未来では、オンプレミスから大規模クラウドへリソースを集中させることがサステナブルな選択であると考えられています。ソフトウェアの仮想化技術を用い、必要に応じてリソースを使い分けることで無駄の少ない運用が可能になるためです。一極集中型の大規模IT基盤に対しては、大規模なグリーンエネルギー資源が必要になるのはもちろんのこと、効果的な冷却技術や熱の再利用が必要となります。

 

これらの動きは既に加速しており、大規模データセンターが集まる一方で陸地面積が限られているシンガポールでは、海水を冷却に活用する海上データセンターの建設プロジェクトが進行しています(*3)。

 

次のフェーズである今後4〜6年後には、大規模なデータセンターから、タスクの種類や負荷に応じて柔軟に分散させるデータ管理へのシフトが予測されています(*2)。ここで重要になるのは、送電時のエネルギーの浪費を最小限にするため、可能な限りエネルギーの生産場所と消費場所を近づけることです。また、グリーン電力の発電においても、環境への影響が大きい大規模発電所への依存を低減させ、ローカルで小規模な発電設備を活用する必要があります。

 

サステナブル・コンピューティングの未来

 

 

ゲットイットの主戦場である、リユースによる製品寿命の延長も、このフェーズで飛躍的に伸びることが予測されています。製品製造の段階から、修理が可能な長く使える機器がデザインされるようになるでしょう。マンションや車を購入する時と同様、PCやサーバーを購入する時にも、中古という選択肢が当たり前に存在するようになるかもしれません。購買行動自体が、そもそも本当にこの機能やスペックが必要なのかを環境負荷を鑑みて自問する、より洗練されたものに変わっていくのではないでしょうか。

 

私たちの未来を、コンピューティングなしで描くことはもはや不可能です。であるならば、その未来をいかに持続可能なものとして設計するのか、世界中で様々なプレイヤーが試行錯誤しています。ゲットイットは、このサステナブル・コンピューティングの流れの中で、グリーンIT製品のプロフェッショナルとして、使えるものは長く使い、使い終わったものは次につなげるためのサービスを提供しています。

 

 

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当社がIT機器のサステナブルな運用をサポートします。どうぞご相談ください。

参考文献

(*1)「 データセンター、消費電力急膨張 10年で15倍の試算も」『日本経済新聞』、2022年1月23日、電子版(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC282H20Y1A221C2000000)

(*2) Roberto Verdecchia, Patricia Lago, Carol de Vries (2022). “The future of sustainable digital infrastructures: A landscape of solutions, adoption factors, impediments, open problems, and scenarios” in Sustainable Computing: Informatics and Systems, Volume 35. (https://doi.org/10.1016/j.suscom.2022.100767)

(*3) Keppel Data Centres Holding (https://www.keppeldatacentres.com/innovations/floating-data-centre-park/
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65803310U0A101C2FFE000/)
グリーンIT編集部
グリーンIT編集部
リユースIT業界の最新情報を発信する「グリーンITブログ」を掲載。
世界のことから社内のことまで、リユースIT製品(グリーンIT製品)を使う選択がもっと当たり前な社会にするため、情報を発信しています。