
栃木県栃木市にある西方病院さまは、70年以上にわたり地域医療を支えてきた中核病院です。同院は新型コロナウイルスが蔓延していた時期に、電子カルテシステムの保守が切れるという危機に直面しました。リプレイスに予算、時間、人員を使うことが困難な中、第三者保守を「不利な戦況を一気に変える一手」として採用しました。
第三者保守の導入までの経緯と効果、今後の展望について法人事務局長の尾津さまと、総務課システム担当の吉原さまにお聞きしました。
CORPORATE INTERVIEW
栃木県栃木市にある西方病院さまは、70年以上にわたり地域医療を支えてきた中核病院です。同院は新型コロナウイルスが蔓延していた時期に、電子カルテシステムの保守が切れるという危機に直面しました。リプレイスに予算、時間、人員を使うことが困難な中、第三者保守を「不利な戦況を一気に変える一手」として採用しました。
第三者保守の導入までの経緯と効果、今後の展望について法人事務局長の尾津さまと、総務課システム担当の吉原さまにお聞きしました。
保守対象機器
課題
導入の効果
お話しを伺った方
(写真右)西方病院 法人事務局長 尾津 朋裕さま
(写真左)西方病院 総務課システム担当 吉原 儀公さま
ーーはじめに、西方病院さまの概要とお二人の役割を教えてください。
尾津さま:西方病院は70年以上の歴史を持つ地域密着型の中核病院です。もともとは在宅医療からスタートした病院でして、特に喘息の治療に力を入れております。二次救急を担っているので、地域にとってはなくてはならない医療機関になっています。私は法人事務局の局長として、事務業務を統括し全体の予算管理や人事管理を担当しています。
吉原さま:私はシステム担当者として、サーバーの管理やDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めています。
ーー第三者保守の導入を検討されたきっかけを教えて頂けますか。どんな課題があったのでしょうか。
吉原さま:2019年頃、カルテとレセプト(医療報酬の明細書)の管理に使用していたIBMサーバーの保守が終了するので切り替えが必要だとベンダーから連絡が入りました。切り替えるとなると半年から1年かけて現地調査や打ち合わせが必要となりますが、新型コロナウイルスが蔓延していた時期で、直接会うこともままならない状況でした。そこで、以前の職場のつながりで話を聞きながらサーバーのリプレイス以外の方法を調べたところ、第三者保守にたどり着き尾津に提案しました。
尾津さま:吉原からの提案を受け自分でも調べたところ、メーカーの保守サポートが終わった後に第三者保守を行うという選択肢がすでに市場に広まり一般的になっていることが分かりました。
ーーIBMサーバーの第三者保守はご縁があった他社さんにお願いした、とのことでしたが、次の第三者保守のパートナーにゲットイットを選んだ理由を教えていただけますか。
吉原さま:2023年に、今度は健診用のシステムで使用していた東芝MAGNIAの保守サポートが切れることになりました。IBMサーバーの第三者保守を担当していた企業を含め5社ほどに問い合わせをしましたが、東芝MAGNIAの保守サポートが可能なのはゲットイットさんだけでした。
尾津さま:法人内で協議する際に、ゲットイットさんの第三者保守を早稲田大学が利用していることを伝えました。同じような課題に直面している組織が第三者保守を導入している事例なので、説得力が増しました。
ーー第三者保守の導入メリットや、解決できた課題を教えてください。
吉原さま:リプレイスまでの期限が決められている中では、金額やシステム要件の妥当性について落ち着いて考えることは困難です。第三者保守によりリプレイスをする時期を自分たちで決められるようになり、現場でじっくり検討することが可能になりました。
尾津さま:リプレイスを延期したことで、外来患者向けのフリーWi-Fiの導入にリソースを使うことができました。動画を見たりゲームをしたりできるようになったので、患者さんからの待ち時間の苦情が減少しました。患者さんの満足度の向上、患者さんの他病院への流出を防ぐことにつながったと思います。
吉原さま:健診の予約システムの電子化も進めることができました。これまで紙に書いて共有していたのですが、変更があると何度も転記しなければならず非効率でした。そこで、担当職員が自らシステムについて勉強しながら、3か月ほどかけて当院にとって使いやすい独自のシステムを作りました。システム開発を通じて職員のスキルも向上したので、今後の業務をスムーズに進められそうです。
尾津さま:現場の成長にもつながったと思います。現場の職員が、期限に追われずに本当に必要な機能は何か、不足しているものをどうやって補うかを前向きに考えたうえで改善策を提案するようになりました。
吉原さま:ベンダーとの関係性にも、変化が起きました。こちらが「第三者保守を使いながら、じっくり検討することにしました」とお伝えしたところ、これまで以上に丁寧にご対応いただくようになり、意識の変化を感じています。
ーー今後の展望について教えてください。
尾津さま:一般的な病院では診療報酬の改定が2年に1回あり、さらに診療報酬だけでなく介護報酬、障害福祉サービス等報酬の3つが変わる大規模な改定が6年に1回あります。そのタイミングにサーバーのリプレイスが重なってしまうと担当者の作業量が多く、金銭面の負担も大きいです。それを避けるための選択肢として第三者保守が利用できることは、大きな利点です。振り返ってみると第三者保守は、コロナ禍での不利な戦況を一気に変える一手だったと思います。今後も第三者保守によって得た安心感と時間的余裕を活用し、計画的なシステム更新を進めていきたいです。
吉原さま:時間的にも精神的にも余裕が生まれたことで現場では「職場をよりよくしたい」という気持ちが高まり、業務改善を進めることができました。今後もゲットイットさんのような第三者保守のプロのサポートを受けながら、当院のタイミングでリプレイスを進めていきたいです。
ーー最後に、ゲットイットへの期待や要望があればお聞かせください。
吉原さま:ゲットイットさんは、契約前にかなり詳細にわたりデータや部品の有無をお伝えしたうえで、第三者保守を実施できるかご検討いただいたので安心感がありました。ただ、担当者の情報集めの手間がかかるため、その部分がマニュアル化されていると忙しい担当者にとってより一層の助けになるのではないでしょうか。
尾津さま:私たちと同じような悩みを持っている医療機関はあると思うので、「こういう方法もあります」という一つ事例になると思い、今回の取材を受けさせていただきました。繰り返しになりますが、第三者保守は思考の余裕ができ、また資金計画も立てやすいというところが、全体のマネジメントを担う人間にとって大きな魅力です。ゲットイットさんには、ぜひ他の医療機関にも第三者保守の有効性を広めていただきたいです。
ーー本日は貴重なお話をありがとうござました。
西方病院さまは第三者保守の導入により、コロナ禍におけるサーバー保守の終了通告という危機的状況を乗り越えることができました。資金、時間的な余裕ができたことでリプレイスを計画的に検討、展開し、同時にWi-Fi導入や健診の予約システム刷新といった院内のDXも効率的に進めています。既存のサーバー保守の延長やリプレイスまでの時間確保にご関心をお持ちの病院や企業のご担当者さまは、ぜひゲットイットにご相談ください。ニーズに合わせた柔軟な保守サービスを提供し、システムの安定稼働とコスト最適化の両立をサポートいたします。
※このページの内容は2024年11月時点の情報です。
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