
ご無沙汰しています。猿部のほづっちです。
ずっと劇場公開を楽しみにしていた「ぼくとパパ、約束の週末」という映画を観てきました。
いきなりフットサル関係なくてすみません。
でもこれ、サッカーがテーマの実話を基にしたお話なのです。
仕事の忙しさに逃避して育児を蔑ろにした父が、自閉症を患う息子ジェイソン君と交わした約束は
『ドイツ1-3部までのプロリーグ(ドイツは4部リーグからアマチュア扱い)全クラブをスタジアムで実際に観戦してマイクラブを見つけること』
・私も丁度昨年ドイツに旅行に行った際に訪れたルール工業地帯に拠点を構えるシャルケのスタジアム フェルティンスアリーナが登場して大興奮。
・ドルトムントが試合前に歌うYou’ll Never Walk Aloneの大合唱。私が応援している東京のマイクラブも必ず歌うので、スタジアムに初めて入った時の高揚感や、色んな感情がシンクロして涙が止まらなかった。
・欧州における「スポーツクラブと地域の結び付き」に、いちいち深く頷く。
・勝利至上主義、クラブは企業の持ち物、という資本的、アメリカナイズされた考え方(日本でいうプロ野球が最たる例)と対極にあるサッカーっていいスポーツだな。としみじみ
↓好きなセリフ
・「バイエルンだけでは人生はわからない」
・「楽しむためには我慢も必要」
・「従業員は家族」
と長々と書きましたが、この映画におけるサッカーはあくまで味付け。
本質は、自閉症を患う人間とのコミュニケーション、不差別、レッテルをやめるマインド、を教えてくれるものだと思いました。
私に子供はいないので烏滸がましすぎる話なのですが、子育ての参考にきっとなるし(知らないですが)、アンコンシャスバイアスについて社内での認識理解を進めるゲットイットのメンバーにとってもヒントになるものが沢山転がっていた気がしています。
ジェイソン君は日常から好きな物に対してまで多岐にわたり、拘りやマイルールを細かく整頓しています。
自閉症の特徴の一つともいえる少しのはみ出しも許せないそんな性格が、周りだけではなく自分までも苦しめてしまい、見ていてとても胸が痛くなるのですが、マイクラブを探す道中、クラブのバリアフリーを評価するために、備え付けのエレベーターを納得がいくまで何度も昇降するシーンを回想し、「自閉症の子をどうにかしたいと思った時、何とかして外の世界に連れ出すのではなく、一緒に同じ箱(エレベーター】に入ってあげる優しさが必要」と説いたシーンには救われた気持ちになりました。今思い出しても本当に良かったです。
あくまで人間社会の中の枠の物差しで測った時、一概に障がいと括られてしまいがちな自閉症も今時100人に1人はそういった症状の傾向があるともいわれています。
自分とは全く違う考え方、性格、習慣、で生きている人がいる。そういった人が自分の大切な人になりえる。という事を想像するキッカケになりました。
そんな映画の翌日は会社のフットサルでした。
サッカーは味付けと書いたばかりですが、本場ドイツのプロリーグの協力で物語が進行するので、やはりサッカーへの解像度が非常に高く、映画を見終わった側からボールが蹴りたくて仕方なかったので、とても完璧なタイミングでした。
仕事終わりにこうやって楽しく過ごせる環境と、それをセッティングしてくれるメンバーへただひたすら感謝しつつ、冬の寒空の下、約2時間汗を流しました。
寒くなってきたから参加者少ないかもね。なんて話していながら20人近く集まったゲットイットすごい。
映画は劇場公開が間もなく終わりそうなので皆さんぜひご覧ください。