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EOSSとは?標準サポート終了の意味・影響・対策をわかりやすく解説

EOSSとは?標準サポート終了の意味・影響・対策をわかりやすく解説

企業が利用するサーバー・ストレージ・ネットワーク機器、あるいは業務ソフトウェアには、メーカーサポート期限が設けられています。

特にDell Technologies(旧Dell EMC)製品ではサポート期限を「EOSS」という名称で定めており、EOSSを迎えると、製品の標準サポートや新規機能の追加が終了します。

この記事では、EOSSの意味、関連用語との違い、具体的なリスク、そして企業が取るべき対策について解説します。IT担当者だけでなく、設備投資や更新判断を行う経営層にも役立つ内容となりますので、ぜひ参考にしてください。

EOSSとは

EOSとは
EOSS(End of Standard Support)とは、Dell Technologies(旧Dell EMC)製品でよく使用される、標準サポートが打ち切られる時期を指す概念です。一般的には、サポート期限は EOS(End of Support)や EOL(End of Life)と呼ばれることが多く、EOSSという表現は必ずしも広く使われているわけではありません。

EOSSを迎えた製品は、問い合わせ対応や不具合修正、セキュリティパッチの提供が原則終了し、企業側は自前での運用維持が必要となります。製品自体は引き続き利用でき、新規機能の追加などがなくなるため、メンテナンスは落ち着いた状況になるといえるでしょう。

Dell Technologies(旧Dell EMC)では、標準サポート終了にあたる EOSS に加え、延長保守終了を示す EOES(End of Extended Support)という区分が設けられている場合があります。EOSSを迎えても延長サポートを契約することでメーカー保守を継続できる場合がある点が特徴です。

EOSSと関連用語(EOS・EOL・EOSL)の違い

ここでは、似た用語であるEOS・EOL・EOSLとの違いを整理します。呼称を混同すると、保守方針や更改計画の誤判断につながるため、正確な理解が欠かせません。

EOSSはDell Technologies(旧Dell EMC)製品における「標準サポートの終了」を示すのに対し、EOS(End of Support)はメーカーによるサポートがすべて終了する状態を指す場合が多く、より広い意味を持つ言葉として使われます。また、Ciscoなどの一部のメーカーでは、EOSを「End of Sales」という意味で使用することが多く、この場合、販売の終了のみを指し、サポートは継続されることが多いです。このように、メーカーによって意味が異なる場合があるため、それぞれどのメーカーがどのような意味合いで略語を使用しているか、注意が必要です。

EOL(End of Life)は一般的に製品ライフサイクルの終端を表し、販売・開発・保守が終了するタイミングを指します。EOSSとEOLは似ていますが、EOSSはサポート面に焦点があり、EOLは製品そのものの終息段階を意味する概念といえるでしょう。

さらに、EOSL(End of Service Life)はメーカー保守が完全に終了する状態を指し、EOLとEOSLは、ほぼ同義の言葉と捉えて構いません。EOSL・EOLを迎えると、部品調達や修理受付が原則できず、たとえ製品が稼働していても、メーカー側の支援が得られないため、障害発生時の業務停止リスクが高まります。

EOSSに備えるための対策

EOSSに備えるための対策
EOSSへの備えとして最初に取り組むべきは、IT資産の棚卸しです。対象機器やソフトウェアのバージョン、サポート期限を把握することで、更新対象の優先度を判断できます。EOSSが間近な製品を把握できれば、突発的な障害やセキュリティリスクを避けやすくなるでしょう。

そのうえで、リプレイス・バージョンアップ・第三者延長保守といった選択肢を比較検討します。リプレイスは初期費用がかかる一方、機能向上やセキュリティ改善が期待できる対策です。バージョンアップは現行システムの延長線で対応できるため、移行負荷を抑えやすい場合があります。

一方、予算や工期の制約がある場合は、第三者延長保守の活用も選択肢として有効です。第三者延長保守は、メーカー以外の保守事業者が提供するサービスで、標準サポートが終了した機器でも保守・修理・部品交換を受けられます。メーカー保守より低コストで利用できるケースもあり、短期的な延命や予算制約に有効です。短期〜中期の延命策として活用することで、投資時期を分散させ、負担を平準化できるでしょう。ただし、長期間の延命は技術的負債となり得るため、将来的なリプレイス計画を併せて検討することが欠かせません。

また、EOSS対策は情報システム部門だけで完結しません。経営層を含むステークホルダーにサポート期限やリスクを共有し、予算計画や導入スケジュールを意思決定する体制づくりが重要です。結果として、突発障害による業務影響を抑え、事業継続性を高める施策につながります。

まとめ

EOSS対策まとめ
EOSSとは主にDell Technologies(旧Dell EMC)製品における標準サポートが終了する節目で、EOSS以降は新規機能の追加などが行われないため、メンテナンスの観点では安定した状態といえます。EOSSに対応するには、まずは保有機器のサポート期限を把握し、第三者延長保守やリプレイスなどの手段を検討しましょう。早めの備えが、リスク低減と安定稼働につながります。

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