CLOSE

×

機種名・メーカー名で保守情報、対応サービスを検索

CORPORATE INTERVIEW

廃棄で終わらせない。日立システムズとゲットイットが切り拓くリユーススキームの真価(後編:買取りサービス)

廃棄で終わらせない。日立システムズとゲットイットが切り拓くリユーススキームの真価(後編:買取りサービス)

ITシステムはやがてその役目を終え、処分のフェーズを迎えます。処分フェーズでは、廃棄コストやマニフェスト管理の手間が担当部門の重荷になります。こうした課題を解消するため、日立システムズは第三者保守で培ったゲットイットとの協業をさらに発展させ、ワンストップのITADスキームを構築しました。本記事(後編)では、スキーム誕生の背景と導入プロセス、環境課題をビジネス価値へ転換するポイントについて、日立システムズの佐々木さま、松本さまに伺いました。

課題

  • 顧客システムのライフサイクルにおける処分フェーズに対して、提案できるサービスがなかった。
  • IT機器の廃棄以外の選択肢がない中で、お客さまから機器の処分を依頼されてもお受けできない状況だった。

導入の効果

  • 日立システムズが窓口となり、データ消去・撤去からゲットイットによる査定・買取りまでをワンストップで提供。
  • グリーンサイクルレポートでCO₂削減量とリユース率を可視化し、ESG報告資料として活用。

お話しを伺った方

(写真左)
日立システムズ 産業・流通デジタライゼーション事業部 第五デジタライゼーション本部 第一サービス部 第二グループ 主任技師 佐々木 英人さま

(写真右)
日立システムズ産業・流通デジタライゼーション事業部 第五デジタライゼーション本部 第一サービス部 第二グループ 松本 梨鼓さま

廃棄ではなくリユース。IT機器の新しい命のつなぎ方

ーー買取りサービスの提供目的や、ゲットイットとの協業による買取りスキームのメリットについて教えてください。

佐々木さま:従来、お客さまのIT機器はライフサイクルの終わりに廃棄されるのが一般的でした。私たちがライフサイクルサービスを包括的に提供する中で、ゲットイットさんとの協業により、「廃棄」だけでなく「買取り」という新たな選択肢を加えることができました。この取り組みを通じて、買取りという新たな市場を創出し、お客さまに有益な選択肢を提供できたと考えております。

買取りのメリットとして、まず廃棄にかかるコスト(費用やマニフェスト発行・管理など)が不要になる点があります。次に、買取りを通じて企業の資産を利益化できることです。さらに、マニフェスト発行の手間を削減し、管理工数の軽減にもつながります。ゲットイットさんに買取りを実施していただくことで、廃棄予定だった機器がリユースされ、資源の有効活用が進んでいます。

企業の成長と環境貢献を両立。IT資産管理が持つ社会的価値

ーー ゲットイットとの協業前、IT機器の処分に関してどのように対応されていましたか?協業後の進展についてもお聞かせください。

佐々木さま:協業以前は、基本的に処分はお断りしていました。機器の処分段階で提案できるサービスはほとんどありませんでした。ゲットイットさんとの協業後から、買取りサービスを開始しました。

たとえば、全国に多数の拠点を展開するお客さまの「PC大量導入案件(例:千台規模)」では、導入から運用保守までを弊社が一貫して対応し、ライフサイクルの最終段階にあたる処分に関しては、機器のデータ消去やアンラックなどの役務を弊社が行い、ゲットイットさんがIT機器を買い取る、というスキームでサービスを提供しています。

全国の物流ネットワークと弊社の強みである保守サービスを活用し、ゲットイットさんとの連携によって、成約に至っております。この取り組みは2022年から2023年にかけて開始したもので、2023年より実績として計上しております。

松本さま:買取りサービスは主に既存のお客さまに対し、「IT資産のライフサイクル全体」を見据えた包括的な提案の一部としてご提供しています。買取りサービスを活用することで、当社のトータルサポートの強みをさらに活かすことができると考えています。

買取りサービスで実現するサステナビリティへの貢献

ーー環境課題を解決するための取り組みとして、「サービスとして提供する重要性」について教えていただけますか?

佐々木さま:サステナビリティへの取り組みは企業として重要ですが、実際にサービスレベルで環境課題の解決策を落とし込むのは簡単ではありません。その点で、私たちが協業する買取りサービスや第三者保守サービスには強みがあります。これらのサービスをお客さまが利用するだけで、自然に環境貢献が実現できるという点は非常に魅力的です。
この点は第三者保守の話と重なりますが、サービス提供価値として「IT資産管理が社会課題解決に貢献する」という側面を持つことになります。

ーー「サービスを利用することが環境貢献につながる」というお話がありましたが、その貢献は、お客さまへどのように示されているのでしょうか?

佐々木さま: 環境貢献を可視化する取り組みとしては、ゲットイットさんが提供する「グリーンサイクルレポート」を活用しております。このレポートでは、買取りした機器がリユースにより新品の製造を抑制したと考えた場合のCO₂の削減貢献量を示しています。この視点は、お客さまに新たな気づきを提供できるため、大変好評をいただいています。一般的に、社会課題への貢献は担当者レベルでは実感しにくい場合が多いかと思いますが、このレポートを通じて「自社のIT資産管理が環境貢献につながっている」ことが明確になる点が強みです。

松本さま:「古いIT機器は廃棄するしかない」と思い、それ以外の選択肢を知らないお客さまも多いです。そうした状況において、「買取り」という新たな選択肢は何よりお客さまに喜んでいただけますし、私たちにとっても大きな成果だと感じています。

今後の展望:お客さま目線での課題解決と協業

ーー最後に、今後の展望について教えてください。

佐々木さま:引き続き、お客さまのシステムをトータルサポートしていくことが今後の基本的な方向性です。第三者保守もそうですが、システムの「安定稼働を実現する」、使い終わった機器を「効果的に処分する」という課題に対してお客さま目線で向き合った時、それを解決することができるのがゲットイットさんとの協業でした。今後も、お客さまのシステムを包括的に支援する上で弊社だけでは補えない部分があれば、ゲットイットさんのようなパートナーのサービスを積極的に活用していきたいと考えています。

ーー本日はお忙しい中、ありがとうございました。

日立システムズさまとゲットイットが協業して提供する「買取り×ITAD」スキームは、IT機器のライフサイクルの終わりまできめ細かいサポートを実現し、顧客の満足度向上につながっています。従来、廃棄しか選択肢がなかったIT機器に新たな「買取り」という選択肢を加えることで、廃棄コストの削減や不要資産の収益化が可能となり、さらにCO₂削減効果の可視化を実現しています。

今後も両社の協業を通じて、お客さまの課題解決とサステナビリティの実現に向けたさらなる取り組みが進んでいくことでしょう。IT機器の買取り・ITADにご関心がある方は、お気軽にご相談ください。
ITADサービスについて詳しくはこちら

※このページの内容は2025年6月時点の情報です。

 

第三者保守サービスについて解説した「日立システムズさまの第三者保守サービスインタビュー(前編)」も併せてご覧ください。
EOSL後も止めない――日立システムズとゲットイットが紡ぐ安定稼働の舞台裏(前編:第三者保守サービス)

株式会社日立システムズ
企業名
株式会社日立システムズ
主な事業内容
1962年設立。東京都品川区大崎に本社を置き、約1万人(単独)・約2万人(連結)の社員が在籍する、日立グループの中核ITサービス企業。システム構築から運用・監視・保守、ネットワークサービスまでLCM全般をワンストップで提供し、Lumadaを軸としたDX支援やサステナビリティ経営にも注力。多種多様な業種のデジタル変革を支える。
設立
1962年10月1日
URL
https://www.hitachi-systems.com/

インタビュアー

武

株式会社ゲットイット
マーケティング担当

担当営業

今木

今木

株式会社ゲットイット
エンタープライズ事業部
営業担当

2,200社さま以上のサービス導入実績

まずはお気軽にご相談ください。

お問い合わせ