2023年12月19日
グリーンITはすべての企業が避けて通れない。ゲットイットが提唱する持続可能なESG投資戦略

グリーンITはすべての企業が避けて通れない。ゲットイットが提唱する持続可能なESG投資戦略

 

ESGを意識した経営は、いまや企業の義務ではなく「持続可能な未来」を築くための必須条件として、多くのステークホルダーから注目を集めています。環境負荷を削減し、社会課題への積極的な対応や、透明性と倫理を重視するガバナンス体制の構築は、企業の信頼性を高めて長期的な利益をもたらします。

一方で、ESG投資を進める上で「環境対応にかかるコスト」や「取り組みの進め方」に悩みを抱える企業は多いでしょう。本記事では、ESG投資の重要性が高まる背景や、企業が直面する課題、ESG投資を実行するための具体的な戦略を紹介。また、持続可能なIT資産管理の最善策として、ゲットイットのITADサービスを紹介します。

企業がESG投資を進める上での課題。
企業内で受け継がれる「環境=高コスト」の認識問題

企業がESG投資を進める上での課題。企業内で受け継がれる「環境=高コスト」の認識問題

近年、多くの企業がESG投資を検討していますが、ESGの推進課題として、企業に古くから根付く「環境対応はコストがかかる」という考え方が挙げられます。一般的に、IT廃棄物の処理や廃棄に伴う情報セキュリティの問題は、現場部門の取り組み課題とされがちです。多くの企業では、IT機器の廃棄は総務部門などが担当し、セキュリティ問題は情報システム部門が対処していることでしょう。

これまでの歴史の中でも、社会的に環境の取り組みを求められる場面はありました。その一方で多くの企業は、IT機器を安全に廃棄するには処分費用が必要で、環境に配慮した処分を行うには「より高額な費用がかかる」と考えています。環境の重要性は分かっているものの、企業活動ではどうしても「利益」を優先的に考えなければなりません。企業が重視しなければならない利益を減らしてまで、環境に配慮した選択を現場部門自らが選ぶのは難しいという問題があったのです。

ESGの取り組みを進めるには、これまで企業内で脈々と受け継がれてきた、この「環境=高コスト」という考え方と正面から向き合う必要があります。また、IT廃棄物の扱いについて、経営者や役員が積極的に関与して、環境負荷やコスト削減の取り組みを「経営目線」で考えていかなければなりません。

ESG投資戦略と持続可能性を高める「ITADの革新的な活用」

ESG投資戦略と持続可能性を高める「ITADの革新的な活用」

多くの企業が「環境=高コスト」という認識を抱える中で、この問題の解決策となるのが「ITAD」の活用です。ITADを活用することで、「環境負荷の軽減」と「コスト削減」を両立することができます。ITADは「Information Technology Asset Disposition」の略語で、アイタッドと読みます。IT資産を情報漏えいなどのリスクから守り、再利用・再資源化といった形で環境問題に配慮し、適切な手段でIT機器を処分するサービスです。

今まで廃棄処分していたIT機器を「リユースに転換する」ことで、CO2排出量の削減が可能です。またITAD によるIT機器のリユースは、従来の機器購入に伴う「キャッシュアウト」が、機器売却による「キャッシュイン」に変わる特性を持っています。これらの特徴を持つITADは、近年のESG投資やSDGsの進展に伴い、ここ数年で市場が大きく伸長しています。英インフィニティリサーチ社のレポートによると、世界のITAD市場は「2023年の205億ドル」から「27年には264億ドル」まで拡大すると予想。世界中の多くの企業がITADに注目し、ESG経営の実現に向けて活用しているのです。

 

IT資産処分(ITAD)市場の規模 2023年から2027年の予測と分析出典:Technavio Logo IT Asset Disposition (ITAD) Market 2023-2027

オフィス機器、安定稼働しているシステムに「リユースを活用」

オフィス機器、安定稼働しているシステムに「リユースを活用」

リユース品の具体的な活用方法として、「オフィス環境で利用されるIT機器」や「長らく安定稼働している基幹システム」「基幹システムの周辺システム」での利用が効果的です。これらシステムで利用されるIT機器は、「新しいハードウェアの導入が不必要」なケースが多くあります。オフィス用のPCや、安定稼働中のサーバーにリユース品を採用することで、コストを抑えながら環境に配慮し、IT資産を有効活用できます。

昨今は中古IT機器の需求が高まっており、安定性が重視されるサーバーは、新品よりも信頼性のある中古品が選ばれるケースも少なくありません。最新のCPUを必要とするシステムには新品のハードウェアを採用し、性能がそれほど必要なく、安定稼働を求めるサーバーはリユース品を活用するなど、適材適所で使い分けると良いでしょう。

このように戦略的にリユースを活用することで、「環境=高コスト」の問題をクリアし、企業は環境負荷の軽減に向けた第一歩を踏み出すことができます。また、本取り組みでもっとも重要なことは、経営者や役員が「ITADやリユースの有効性」に気づき、現場部門の背中を押してあげることです。ESGに関連する環境問題は、現場部門だけでの対応や判断は難しく、トップダウンでの改革が欠かせません。

IT機器の利用場面に応じて、「ITADを含めた適切な選択」を企業全体で推進することで、ESGに寄与する持続可能なビジネス戦略を実現できるでしょう。

ESG経営を実現するゲットイットのITADサービス

ESG経営を実現するゲットイットのITADサービス

企業がESG経営を実現する上で、強力なサポーターとなるのが私たちゲットイットです。ゲットイットは、企業の「コスト削減」となる使用済み機器からの投資資金回収や、「環境への対応」に繋がるリユースを中心とした資源循環など、企業の経営戦略と環境対応を統合した形でのIT運用を支援しています。

IT資産の処分や更改には、「機器の安全なアンラック」や「データの完全消去」「環境負荷の軽減」が必須です。適切なプロセスを踏まないと、データ漏洩や環境汚染のリスクが増大します。ゲットイットのITADサービスは、これらのリスクを排除しながら、廃棄処分のコストを大幅に軽減し、企業が次世代のIT機器にスムーズに移行できるよう資産価値を最大化します。

ゲットイットはIT資産のリユース、リサイクルを厳密に管理し、企業の「透明性向上」に貢献するサービスを展開しています。機器の状態に応じて、「高価値な製品としてのリユース」「効率的なパーツとしてのリユース」「マテリアルレベルでのリサイクル」を積極的に実施。この緻密な管理により、もともと廃棄予定だったIT機器が有価資産に変貌し、売却による追加収益を実現できます。

ESGに取り組む企業にとってゲットイットのITADサービスは、「リユースとリサイクルで資産価値を最大限に高めて」「環境負荷を最小限に抑制する」最善策になり得ます。さらに当社は、CO2削減と電子廃棄物の量を詳細に追跡した「環境レポート」の提供を予定。このレポートでは、IT機器の各部品から鉱物資源まで、どのようにリサイクルやリユースが行われているのか詳細なデータを共有します。

ESG経営の実現に向けて。ゲットイットは「コスト削減」と「循環型社会移行」の両立を目指し、お客さまを支援します

ESG経営の実現に向けて。ゲットイットは「コスト削減」と「循環型社会移行」の両立を目指し、お客さまを支援します

ESG投資は、環境リスクの緩和、法的コンプライアンスの強化、企業イメージの向上に貢献し、企業の長期的な競争力を高めます。ESGに関連する取り組みとして、現在、欧米を中心に消費者が自分で製品を修理できる「修理する権利」への関心が高まっています。この動きは、サーキュラーエコノミーの実現と電子廃棄物の削減に貢献すると見なされています。EUでは、消費者の修理権を強化する「循環型経済行動計画」を採用し、フランスは修理可能性指数を導入しました。米国でもバイデン政権の下で、連邦取引委員会(FTC)が「修理する権利」に関する措置を強化しています。
IT業界ではマイクロソフトが先陣を切り、「修理選択肢の拡大」の取り組みを開始。アップルやグーグルもこの流れに乗り、積極的な対応を見せています。修理する権利の普及は、消費者にとって安価で手軽な修理の選択肢を提供し、製品の寿命を延ばす効果が期待されます。同時に、修理しやすい製品設計の普及も促進されるでしょう。これらの動きは、サーキュラーエコノミー実現に向けた気候変動対策の一環として重要であり、ユーザー、政府、企業の協力が不可欠です。ESG経営を目指す企業にとって、このような環境への配慮は欠かせない要素といえます。
ESG投資の取り組みは、「コスト」と「環境」の2つの視点が欠かせません。私たちゲットイットは21年以上の確かな実績に基づき、「コスト効率」と「環境負荷低減」をキーワードに、IT資産の総合的な管理とITADサービスを展開しています。ゲットイットはESGとSDGsに対する責任を果たしながら、ビジネスの持続可能性を追求し、「循環型社会の実現」に向けた取り組みを実施。環境対策を経営戦略に組み込み、お客さまの課題に寄り添う形で、新しい時代に適した「IT運用のベストプラクティス」をお客さまと共に作り上げて行きたいと考えています。

「コスト削減」と「環境保全」のバランスを考慮したESG投資を目指す企業さま、ぜひゲットイットにご相談ください。ESGの観点を取り入れた経営を行う上で、ITADは企業にとって「やるかやらないか」ではなく「いつやるか」の必須要件です。ESG経営に関する豊富な知見や実績をもとに、最適なIT資産管理を実現する信頼性の高いパートナーとして、ゲットイットがお客さまと共に課題解決に取り組みます。

 

お役立ちコラム

ESGとは?高まるESG投資の重要性

ESGとは?高まるESG投資の重要性
ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の各領域を重視し、企業が長期的に持続可能な成長を遂げるための枠組みです。近年、ESGの重要性が急速に高まる背景として、「気候変動への急務の対応」が挙げられます。世界の各国は「京都議定書」や「パリ協定」といった国際的な合意に基づき、2050年の環境目標を見据え、CO2排出抑制を始めとする気候変動の対策を強化。企業から個人に至るまで、世界中で環境に対する意識が高まっています。

また、企業が事業を行う上で、「説明責任」の重要性が増していることも要因の一つです。昨今、さまざまな企業の不祥事が取りざたされる中で、不祥事の防止や品質保証の観点から「企業活動のプロセスの透明化が必要」という認識が拡大。上場企業の経営者は「企業活動を見える化」して、投資家や株主、消費者を始めとするステークホルダーに積極的に情報発信していくことが求められています。

これらの背景から、ESGに関する取り組みは「投資活動」「経営戦略」「商品開発」に至るまで多方面に影響を及ぼし、その重要性が高まっているのです。

ESGとSDGsの違いと関係性

ESGとSDGsの違いと関係性
ESGの取り組みや認知が広がる中で、ESGと混同されるキーワードに「SDGs」があります。ESG(Environmental, Social, Governance)とSDGs(Sustainable Development Goals)は、持続可能性に焦点を当てた不可欠な取り組みです。ESGは、特に企業経営における環境、社会、ガバナンスの各要素を詳細に評価し、企業がどれだけ持続可能な運営ができるかを測定する「指標」を提供します。一方でSDGsは、全世界が一丸となって「2030年までに達成すべき17の目標」を設定し、企業だけでなく個人の積極的な参加が強く求められています。

ESGとSDGsの取り組みは、それぞれの方向性に大きな違いはありません。企業がESGの実践に励むことで、SDGsに関連する環境の保全や社会貢献はもちろん、企業自体の持続可能性も向上します。その結果、投資家や消費者などのステークホルダーからの信頼が高まっていきます。