2023年09月20日
IT機器の売却によってコンゴ紛争鉱物問題解決の支援へ。ゲットイット、テラ・ルネッサンスと共同で「サーバーforコンゴ」を開始

IT機器の売却によってコンゴ紛争鉱物問題解決の支援へ。ゲットイット、テラ・ルネッサンスと共同で「サーバーforコンゴ」を開始

株式会社ゲットイット(本社:東京都中央区、代表取締役:廣田優輝)はNPO法人テラ・ルネッサンスと協働し、企業のIT機器の売却益の一部がアフリカ・コンゴ民主共和国の紛争鉱物問題解決への寄付金になるプログラム「サーバーforコンゴ」を発表します。

先進国のIT機器市場とコンゴ紛争

コンゴ民主共和国では、1998年以降の紛争によって多くの死者(540万人以上)が発生しました。この紛争の背景には、IT機器を製造するうえで必要な「レアメタル」をはじめとする天然資源をめぐる権益争いがあるとされています。
鉱物資源の不法開発によって得られた利益がコンゴや周辺国の紛争を長引かせたと考えられており、推定3万人以上もの18歳未満の子どもたちが兵士として徴用されました。先進国におけるIT機器運用が、巡り巡ってアフリカ諸国で問題を引き起こしているという現実に対し、OECDが2010年に「紛争地域および高リスク地域からの鉱物の責任あるサプライチェーンのためのデュー・ディリジェンス・ガイダンス」(※1)を公開するなど、各国規制を強めています。

ゲットイットは、ITハードウェアの導入からリサイクルまでのライフサイクル全体のサスティナビリティ向上を「Sustainable Computing ®」として掲げ、BtoB領域での保守やリユースなどの事業活動を展開しています。
当社では、リユースやリサイクルによる事業領域での資源循環・サステナビリティ向上に加え、「IT機器製造の前後」にも着目しています。上記コンゴ紛争でのレアメタル問題に代表される「紛争鉱物問題」が製造の前にあり、一方、製造の後段階として、使い終わったIT機器の不正投棄=「E-waste(※2)」という問題があります。当社では「Sustainable Computing ®」 の実現に向けて、これらの社会課題に対しての解決寄与を推進すべく、このたびテラ・ルネッサンスと共同で発表する「サーバーforコンゴ」プログラムを開始しました。

サーバーforコンゴ

※1 出展:http://mneguidelines.oecd.org/a-global-standard-towards-%20responsible-mineral-supply-chains-japanese-version.pdf
※2 E-waste
Electronic and Electrical Wastes (電気電子機器廃棄物)、いわゆる電子ゴミの略称。廃電気電子機器の60~90%が違法に取引、または投棄されていると推測されており、これらを適切に処理する技術および法制度が整っていない開発途上の国々においては、不適切な処理に起因して、鉛などの有害金属やダイオキシン等による健康被害が報告されています。

Sustainable Computing® 実現のため、企業とNPOが連携

ゲットイットは2020年から、NPO法人テラ・ルネッサンスのコンゴ民主共和国での活動を支援してきました。

テラ・ルネッサンスでは、コンゴにおける元子ども兵および紛争被害者に対し、家畜の提供およびその飼育方法・繁殖技術の訓練、溶接技術や洋裁技術習得のための職業訓練を実施することで、安定収入の確保による生活再建と自立支援に取り組んでいます。支援の一例として、21年度の洋裁ビジネスにおいては60名の紛争被害女性が洋裁訓練を修了し、その後、洋裁店を開業。全員が収入源を確保し、このうち54名(90%)は1日平均1.5ドル以上の収入を得て、家族の衣食住を賄うことができています(※3)。

洋裁技術を学ぶ、シングルマザーなど紛争によって被害を受けた女性とその子どもたち

▲洋裁技術を学ぶ、シングルマザーなど紛争によって被害を受けた女性とその子どもたち

また、元子ども兵および孤児への支援プロジェクトとして、紛争下で暮らす孤児や元子ども兵への初等教育の機会を提供し、学費などを提供するとともに、対象者の受け入れ家族へ教育の必要性の理解を促す啓発活動を行っています。収入面や教育面における状況の改善は、子どもたちが武装グループの勧誘や半強制的な徴兵のターゲットにされる危険を減らし、子どもの徴兵予防にもつながっています。当社からの寄付は、コンゴにおけるこうした活動のために使用されてきました。

ゲットイットとテラ・ルネッサンス

※3 出展:https://www.terra-r.jp/user/media/pdf/about/2021_report/tr_a_repo2021.pdf

「サーバーforコンゴ」で支援の輪を広げる

このたび提供開始するプログラム「サーバーforコンゴ」は、企業から買い取ったIT機器の売却益の一部をコンゴへの寄付額に計上することで、より多くの企業が紛争鉱物問題解決の支援に関わることを目的にしています。

「サーバーforコンゴ」で支援の輪を広げる

IT機器の更改や保守契約終了に伴って企業が当社に売却したサーバーやネットワーク機器などは、①リユースできる機器はリユースされ、②リユースできない機器は筐体や基板などのパーツに分解し、リサイクルに回すというプロセスを進みます。この②リサイクルに回ったIT機器のうち、当社から「ECO FAITH」社(※3)への売り上げの10%が「サーバーforコンゴ」の寄付額になります。

ゲットイットはテラ・ルネッサンスへの寄付開始以来、21年の「未来費(※4)」創設を始め、寄付額の増加・支援内容の充実を進めてきました。22年にはラオスでの植樹活動(※5)への寄付のスタート、社内CSRチームによる「ケータイforコンゴ」への参加(※6)など支援内容を増加。今年度7月には、テラ・ルネッサンス代表鬼丸氏の講演会を社内で開催するなど、パートナーシップを深めてきました。

ケータイforコンゴで集まった社内のスマートフォン

▲ケータイforコンゴで集まった社内のスマートフォン

▲鬼丸氏による社内講演会の様子

 

このように支援を段階的に強化する一方、紛争鉱物問題の認知と支援の拡大を業界全体に広げていくことは課題でした。「サーバーforコンゴ」は、「企業がIT機器をゲットイットに売却するたびに、コンゴへの寄付額が増える」という参加型の構造を取っています。この参加型構造が企業の紛争鉱物問題の「自分事」化を促し、ITハードウェアのよりサステナブルなシステム形成を進めることが期待されます。

また、当プログラムでは、IT機器の売却を行った企業に対し、テラ・ルネッサンスから売却元企業にお礼レポートを送付します。レポートには「サーバーforコンゴ」の資金によるコンゴでの活動内容が報告される予定です。当社へのIT機器売却がCSR活動につながるという認知を高め、プログラムに参加する価値・動機を高めることが狙いです。

テラ・ルネッサンス代表理事
鬼丸昌也コメント

テラ・ルネッサンス創設者 鬼丸昌也氏

コンゴ民主共和国東部では、紛争鉱物など資源をめぐる争いが続いています。その争いの中で、人々の「いのち」と「暮らし」は常に危機にさらされているのです。例えば、子どもたちは武装勢力によって兵士として戦わされ、子どもとして「可能性」を奪われるのです。

ゲットイットさんの「サーバー for コンゴ」は、鉱物資源の消費地である日本企業に、紛争鉱物問題を啓発しつつ、リサイクルを促進することで、紛争鉱物を使用しない環境を作り出そうとする挑戦です。それは、画期的かつ、持続的な取り組みです。一つ一つのサーバーのリサイクルの先には、コンゴの人々、子どもたちの笑顔を守ることができるはず。誰一人取り残さないという、SDGsの精神にも則っています。ぜひ多くの企業に参画いただきたいと願っています。

株式会社ゲットイット代表取締役
廣田優輝コメント

株式会社ゲットイット 代表取締役 廣田 優輝

先進国がIT機器を活用しより豊かさを享受していく一方で、その製造に必要な希少金属の産地であるコンゴでは、金属資源を巡り凄惨な紛争が二十年以上も続いています。

ゲットイットは当初、リユース製品が抱えるビジネスチャンスを魅力に感じ創業しました。しかし経営していく中でこの紛争鉱物問題を知り、私たちのリユースビジネスを広げることで、問題解決に微力ながら寄与できるのではないかと感じ、同時に、わたしたちにリユースをお任せいただく企業のみなさんにも、この問題解決の輪に関わってほしい、と思うようになりました。本プログラムはそんな願いから立ち上がりました。

紛争の根幹には、使い捨てをベースとした先進国の価値観、そこから生まれる過剰な資源ニーズ、そしてコンゴでの貧困問題があります。「サーバーforコンゴ」プログラムを通じて、当社が買い取った製品のリサイクル収益の一部をコンゴに循環させていくことでこれらの問題に関わると同時に、「サーバーforコンゴ」の次は「XXXforコンゴ」と支援の輪を広げていく構想を持っています。アフリカで生み出された資源と、それによって作られたIT機器が生んだ豊かさがお互いに循環して、「誰もが取り残されることなく、カラフルに輝く」。そんな世界を目指していきたいと思っています。

 

 

※3 ECO FAITH社は、「不用品、廃棄物などを対象に、適切なリサイクルプロセルによって3R活動を行うこと」を目的として、リユース・リサイクルを専門に活動する国内企業8社が共同で出資し設立した会社です。ゲットイットでは、ECO FAITH社に買い取りを依頼した機器のリサイクルにおいて、単なるリサイクル報告だけではなく、どの会社に何を依頼し、最終的にどのようにリサイクルされたかという、リサイクルの川下での情報開示トレーサビリティ100%を目指しています。

※4 未来費は、当社がSustainable Computing ®の実現を目指して設定した固定費予算です。紛争鉱物問題やE-Wasteに取り組むNPOや個人の活動を支援し、これらの社会課題の解決を図ります。パタゴニア社の「1% for planet」を参照して21年に創設され、「売上の1%」を目標に増額しています。詳しくはこちらのリリースをご参照ください。

※5 ラオスでの植樹活動は、ゲットイットが2031年までの目標として掲げる「カーボンニュートラル」実現のための施策です。テラ・ルネッサンスの協力により、ラオスペック郡に計約3000本の果樹が植樹される予定です。植樹はCO2吸収に貢献するだけでなく、養蜂業への展開を通じた現地の雇用増も目的にしています。

※6 ケータイforコンゴは、不要になった携帯電話を回収した資金を、コンゴの元子ども兵社会復帰支援プロジェクトの活動資金の一部として活用する取り組みです。携帯電話に使われるレアメタルを資源として回収し資金化・寄付するという仕組みは「サーバーforコンゴ」の原型となりました。今年度、当社では計66台の携帯電話・スマホを回収し送付しました。詳しくはこちらをご参照ください。

テラ・ルネッサンス

認定NPO法人テラ・ルネッサンス

『すべての生命が安心して生活できる社会の実現』を目的に、2001年に鬼丸昌也によって設立。現在では、カンボジア・ラオスでの地雷や不発弾処理支援、地雷埋設地域の生活再建支援、ウガンダ・コンゴ・ブルンジでの元子ども兵の社会復帰支援を実施。また、日本国内では、平和教育(学校や企業向けの研修)や、岩手県大槌町を中心に、被災者支援活動を展開しています。主な受賞歴:「地球倫理推進賞」(社団法人倫理研究所) 、「地球市民賞」(独立行政法人 国際交流基金)、「エクセレント NPO」組織力賞ノミネート(エクセレント NPO を目指そう市民会議)、「社会貢献者表彰」(公益財団法人 社会貢献支援財団)、「日経ソーシャルイニシアチブ」国際部門賞 ファイナリスト(日本経済新聞社) 、「企業価値認定」(一般社団法人企業価値協会)、第4回ジャパンSDGsアワード副本部長(外務大臣)賞 など。国連経済社会理事会特殊協議資格NGO。

名称 :特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス
所在地:京都府京都市下京区五条高倉角堺町21番地jimukinoueda bldg. 403号室
URL :https://www.terra-r.jp
理事長:小川 真吾
設立 :2001年10月31日(2014年5月30日より認定NPO法人)

株式会社ゲットイット

株式会社ゲットイット

都内2,000㎡倉庫(勝どきZETTA)の豊富な在庫量と、マルチベンダー対応の技術力で、企業の抱えるITの「困った」を解決。サーバー・ネットワーク機器等ITハードウェアの専門家として、レガシーシステム運用に必要なEOSL保守(第三者保守)から、検証環境構築のための機器レンタル、情報機器処分(ITAD)に伴うデータ消去や買取りサービス、コスト削減のリユース販売まで、1社1社のオーダーに応える形で様々なハードウェア関連サービスを提供。株式会社ゲットイットは、持続可能な社会発展へ向けた「SDGs」への関心の高まりを受け、「使えるものは、長く使う」「使い終わったものは、次につなげる」の2点を掲げ、保守による機器の長寿命化や機器のリユース・リサイクルにより、ITハードウェアの持続可能な運用のための総合サービス「Sustainable Computing ®」※ を展開しています。

 

社名  :株式会社ゲットイット
URL  :https://www.get-it.ne.jp
所在地 :東京都中央区築地3-7-10 JS築地ビル4F
代表者 :廣田 優輝
設立  :2001年4月
事業内容:ITハードウェアサービス:第三者保守、EOSL保守、販売、買取り、修理、レンタル、移設、構築、データ消去 等

※Sustainable Computing ®(サステナブルコンピューティング®)とは、「使えるものは、長く使おう」「使い終わったものは、次につなげよう」をコンセプトにゲットイットが考案した「ITハードウェアの持続可能な運用のための総合サービス」の名称です。

本件に関するお問い合わせ窓口

担当者  : 世一(ヨイチ)
電話番号 : 03-5166-0900

お問い合わせ