株式会社ゲットイット(本社:東京都中央区、代表取締役:廣田優輝)は、2021年11月13日、バングラデシュのNGOである「Health Management BD Foundation」(以下、HMBD)へ寄附を行いました。
寄附は、ダッカ市内のIT職業訓練センターの設立費用に充てられ、コロナ禍その他の経済的な理由から、学業を断念する、職を失うなど、生活苦に陥った若者を対象に、ITスキルを学ぶ機会を提供します。
「Sustainable Computing ®」を掲げ多様なCSR活動を展開:現地社員の声を受けバングラデシュでのCSR活動を模索
株式会社ゲットイットは、企業ミッションとして「Sustainable Computing ®」を掲げ、サーバーその他のネットワーク機器など、エンタープライズ向けIT機器のリユースによる二次流通、および第三者保守/EOSL保守によるライフサイクル延伸のサービスなどにより、BtoB領域におけるIT機器のサーキュラーエコノミーに貢献するビジネスを展開しています。
当社では、Diversity & Inclusion の考え方のもと、多様な個性を持った社員が活躍できる企業を目指しており、日本国内に限らず、海外出身者のインターンシップ(※1)や採用活動も行っています。2019年からは、独立行政法人国際協力機構(JICA)の技術協力プロジェクトである「B-JET」(Bangladesh-Japan ICT Engineers’ Training Program)を活用し、バングラデシュでの採用活動も行っており、現在、ダッカ在住の4名のソフトウェアエンジニアが、リモートワークによる勤務を行っています(※2)。
当社では、社員主導で運営される「ゲットイットCSR委員会」(通称 むすぶ Cycle)(※3)が、社員から広くアイデアを募って様々なCSR活動を行っています。2021年4月には、現地社員より「バングラデシュにおいても何らかのCSR活動ができないだろうか」と声があがったことから、現地社員4名を含む計6名のプロジェクトチームが立ち上がり、バングラデシュでのCSR活動について検討を進めてきました。
チャンスに恵まれなかった人々へ、ITスキルの育成に貢献できるCSR活動を
プロジェクトチームで検討を行った結果、現地の4名の社員にとって、プログラミングなどのスキルを習得したことが、ソフトウェアエンジニアとしての自身のキャリアを切り開くきっかけとなったという共通の体験があったことから、バングラデシュにおいて教育機会を増やし、ITスキルの向上に貢献できる活動を目指すことが決定しました。
支援先であるHMBDは、バングラデシュの現地の人々によって運営される認定NGOであり、医療活動、衛生活動、教育活動、災害支援など様々な活動を行っています。当社の寄附は、同団体が設置を進めるIT職業訓練センター設立プロジェクト(Establishment of IT Vocational Training Center in Abdullahpur, Uttara, Dhaka-1230)に用いられます。
児童生徒が学校を退学する割合を示す、いわゆるドロップアウト率は、バングラデシュ政府が取り組む課題の一つであり、調査によれば、2019年には、初等教育におけるドロップアウト率は約18%、中等教育では約36%となっており、これらはCOVID-19の影響によってさらに深刻化したと言われています(※4)。
HMBDは、ダッカ市内の、就学率が低く犯罪率の高さや薬物依存などが課題となっているアブドゥラープル地区において、IT職業訓練センターの設立を予定しており、同センターにおける教育活動を通じて、COVID-19の影響やその他の経済的な理由から学業を断念せざるを得なかった若者にITスキルを習得する機会を提供することで、こうした人々がより良い仕事に就く機会を得られるよう支援するとともに、バングラデシュがIT人材によって世界に貢献できる国になることを目指しています。
当社はHMBDの目標に賛同し、寄附を通じて本プロジェクトの支援を行うとともに、当社の現地社員4名もダッカ在住であるため、コロナ禍収束後には、同センターを定期的に訪問し、ボランティアとしてITスキルの育成に参加するなど、同団体との密接な連携をしていく予定です。
寄附先団体:Health Management BD Foundation(HMBD)
ホームページ:https://hmbdfoundation.org/
Facebook:https://www.facebook.com/hmbdfoundation/
所在地:House # 19, Road # 35, Sector # 7, Uttara, Dhaka – 1230, Bangladesh
HMBD代表者よりビデオメッセージ
ゲットイットの皆さま、HMBDのITセンター設立をご支援いただき、感謝いたします。
この支援が、私たちの仲間である恵まれない人々、特にCOVID-19による危機やその他の経済的な苦境から、学業や仕事から離れてしまった人々の助けとなることを願っています。
私たちは、この支援を活用して、そうした人々のITスキルを伸ばすことを計画しており、バングラデシュという人口密度の高い国が、真の意味での人材の宝庫となればと願っています。
今回のような連携が、今後より一層強まっていくものと信じています。
ありがとう。
HMBD Foundation
Executive Director
Dr. A. K. M. Taifur Rahman
参考資料
当社のバングラデシュの現地社員(左から3名、4人目がこの写真を撮影)と、HMBD Foundationのスタッフの方々。
ダッカ市ウッタラ地域のIT職業訓練センター設立予定地。
コロナ禍の影響により遅れが生じていますが、早ければ年内にセンターの開設を予定しています。
注釈
※1 海外留学生のインターンシップ
ゲットイットでは、アフリカ市場の将来性に着目し、2020年度より「ABEイニシアティブ」によるアフリカからの留学生のインターンの受入れを行っています。
参考:累計4人目となるインターン生、Monaさんからのメッセージ
※2 海外採用者の国境を越えたリモート勤務
コロナ禍の影響もあり、海外採用者は、採用直後から即リモートワークを行っています。海外採用社員が会社に馴染めるようにするため、言語面のサポートや、雑談を意図的に増やすなどの工夫を行っています。こうした取組みは日経新聞(2021年3月30日)でも取り上げられるなど、メディアの注目を集めました。
参考:「海外採用 → 即リモートワーク」の研修・オンボーディング対応を開始:リモート海外採用を促進
※3 ゲットイットCSR委員会「むすぶ Cycle」
IT機器運用のサステナビリティ向上を目指す事業活動/ビジネスモデルと並行して、ITに限らず社員が自分の目線で発見した課題に対して、ビジネス、社会、地域、個人など様々なレイヤーでのCSR活動を展開しています。
参考:CSR委員会「むすぶ Cycle」始動 ~2021年度活動紹介~
※4 ドロップアウト率
バングラデシュのおける初等教育(primary education)のドロップアウト率については、Directorate of Primary Educationによる2019年の調査結果として、以下の記事などで紹介されています。
https://thefinancialexpress.com.bd/national/more-boys-shun-primary-schools-than-girls-despite-bds-efforts-to-curb-dropouts-1596527681
また、中等教育(secondary education)のドロップアウト率については、Bangladesh Bureau of Educational Information and Statisticsの調査結果として、以下の記事で紹介されています。同記事は、COVID-19の影響によってドロップアウト率はさらに上昇し、45%に達するだろうと警鐘を鳴らしています。
https://www.dhakatribune.com/bangladesh/2020/08/07/covid-19-over-45-secondary-school-students-may-drop-out
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担当者 :川澄(カワスミ)
電話番号:03-5166-0900