2021年04月07日
CO2削減のために私たちができること

CO2削減のために私たちができること
ここ数年でサスティナブル*やSDGs*という言葉をよく目にするようになりました。環境を破壊せずにこれまでよりも地球に優しい生活や活動が推進されていく社会になりつつありますが、その実現速度はとても緩やかな状態です。

世界気象機関(WMO)の調査*によると、2020年は過去10年で3番目に温かい年であり、その上位3年にほぼ温度差はなく、異常な暑さを記録した年だったそうです。地球温暖化の要因の一つと言われる温室効果ガスの代表的な気体はCO2ですが、WMOは2020年11月に、2019年のCO2の世界平均濃度が過去最高を更新したことを発表*しています。記録を取り始めた1984年以降、毎年記録を更新し続けていることと、CO2が発生後消失までに時間がかかることから、今後も長期的に気温が上昇し続けることが予想されており、CO2削減のための取り組みを重要視して実践していくことが求められています。

IT業界に身を置く私たちにとって特に注目すべきはe-waste*やWEEE*です。

2020年7月、国連は『Global E-waste Monitor 2020(世界のE-wasteモニター2020)』を発表しました。そこでは、2019年の世界のe-wasteの発生量が5,360万トンにのぼるとし、5年間で21%の増加を記録したとしています。この調査では、2030年までに世界のe-wasteが7,400万トンとなり世界で最も増加が著しい家庭廃棄物になると予想されていますが、この急激な増加の原因には、電子機器の需要の高まりと、ライフサイクルの短さ、使い続けたくても修理などの選択肢が少なく廃棄せざるを得ないことなどがあります。金属類はリサイクルをすることも可能ですが、2019年は発生したe-wasteのうち、たったの17.4%しか対象とならなかったそうです。

パリ協定*では温室効果ガス排出量の削減を目標に掲げていますが、現状は思うような成果を上げられておらず、大切な資源の多くが廃棄され続けています。心がけ程度の対策はもう意味を成しません。

IT業界に身を置く私たちにとって特に注目すべきはe-wasteやWEEEです。

 

ゲットイットではSustainable computing を掲げて積極的にSDGs達成のための活動を行っています。例えば、1台のサーバーを新品で購入する場合と中古機器を使用する場合ではCO2排出量には大きな差があります。当社が主に扱う製品は中古再生品もしくはリファビッシュパーツなどと呼ばれるものです。中古品というと品質が落ちるのではないかと心配されるかもしれませんが、当社ではこれをグリーンITと呼び替え、新しい価値を付与しています。新品と同レベルの品質で提供できるよう技術者による厳しいチェックを行い、メーカー純正診断ツールにて正常動作を確認し、外観チェック及びクリーニングも行います。直せない小さな傷などが残ることもありますが、性能に支障はありません。廃棄されてしまう予定だった機器を再生しお客さまに提供することで、CO2の発生を回避することができます。

 

グリーンITを扱う以上、合格ラインに達せずにお客さまに提供できないパーツも出てきます。その場合でも当社は廃棄をするのではなく、可能な限りマテリアルとしてリサイクルをしています。当社に入荷する機器の実に99%はリユースあるいはリサイクルされており、1%程度が産業廃棄物として処理されています。

 

メーカーのEOSLを迎えた際に新しい機器を購入することもできますが、既存の機器をそのまま活用させる当社のマルチベンダーサービスを利用し、保守延長をすることも可能です。私たちがお手伝いできることがきっとありますので、ぜひご相談ください。

 
 

*sustainable:(意味)持続可能な
*Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標
*2020 was one of three warmest years on record (WMO)
https://public.wmo.int/en/media/press-release/2020-was-one-of-three-warmest-years-record
*Carbon dioxide levels continue at record levels, despite COVID-19 lockdown (WMO)
https://public.wmo.int/en/media/press-release/carbon-dioxide-levels-continue-record-levels-despite-covid-19-lockdown
*e-waste: バッテリーまたはプラグを搭載した廃棄物
*WEEE: Waste of Electrical and Electronic Equipment e-wasteと同義
*パリ協定:京都議定書に続く気候変動抑制に関する多国間の国際的な協定

 

グリーンIT編集部
グリーンIT編集部
リユースIT業界の最新情報を発信する「グリーンITブログ」を掲載。
世界のことから社内のことまで、リユースIT製品(グリーンIT製品)を使う選択がもっと当たり前な社会にするため、情報を発信しています。