2020年09月01日
ゲットイットを辞めた私が、1年3ヶ月後に戻ってきた理由
interview

なんで戻ってきたの?と聞かれることが結構あり(まぁ当然です)、その度に答えに迷い、違った答え方をしている気がします。毎回、あぁこれが理由だったのかな、やっぱりこっちかな、と思考も揺れます。なので、これを書いている今時点の考えはまた変わるかもしれないけど、書くことで考えが多少まとまるかなと思ったので書いてみます。

ゲットイットを辞めます。

 

なぜ戻ってきたのか?

今一番的を得ていると思う回答は、「働くのが楽しいことがわかっているから」です。
ゲットイットで働いた3年半は楽しかった。楽しかったけど次のステップを考えたときに、楽しいところに留まるだけじゃだめだと思った。そうして転職した先の職場での経験は得難いものだったし学んだことも多かったけど、1年で明らかになったことは、私にとって仕事の一番のモチベーションは楽しいかどうかだった、という本末転倒な発見でした。

 

仕事なんだから楽しくなくて当たり前でしょ、って思う人もいるだろうと思います。
もしかしたらそういう人の方が多いかもしれない。
でも仕事って基本的に楽しいものだよねって思ってしまっている私には、
なんで違うんだろう??という気持ちがだんだん抑えきれなくなっていました。

 

楽しいってどういうことか少し考えてみます。

まず第一に、一緒に働くのが楽しい人たちがいるということ。人として好きな人と一緒に働くと仕事ってもっと楽しい!ゲットイットのメンバーとは退職してからも遊んだり飲みに行ったりしていましたが、一緒に働くというのはそれとは全く違った濃密で贅沢な時間の使い方だと思います。今(2回目の)OJT中ですが、研修でまわっている部署の人たちと仕事するのが楽しみすぎて、なるべくたくさんの人と関わって働きたいなぁと思っています。

第二に、仕事にオートノミー(自主性)があるということ。今Xにいて、Yを成し遂げたい。そのためにはまずAとBに取り掛かって、そのあとでCをやる。ゲットイットにいると当たり前すぎて気付かないのですが、こうやって仕事を進めていく全体感がとても大事です。もちろん人に相談してアドバイスをもらったりしながら進めるのですが、全体を見ながら自分で組み立てて仕事ができると楽しい。

とはいえ、すんなりゲットイットに戻ろうと思えたわけではなく、悩んでいた時期もありました。昔の場所に戻るのはマイナスなことに思えたし、自分の決断が間違っていたということになってしまうのかなぁという気持ちもありました。そんな時に背中を押してくれたのが、トヨタの入社式でのイチローのスピーチでした。

成長とは、まっすぐに目的地へ到達することではないんじゃないか。

前進と後退を繰り返して、少しだけ前に進む。

つまり、後退も成長に向けた大切なステップなんじゃないか。

このスピーチが結構ささって、前向きな気持ちでゲットイットに戻ることを考えるようになった気がします。

 

 

最後に、他社を経験したからこそ見えたゲットイットの課題についても書いて欲しいと言われたのでそれについて。

疲れることや傷つくことはもしかしたら多いかもしれません。

というのも、ゲットイットでは素の自分のままで働いている感じなので、時々とても消耗します。コミットメントが大きいほど、反動も大きくまともにくらってしまうことがあります。仕事モードの仮面をつけていればむやみに傷つかないし楽なのですが、これはおそらく楽しさとのトレードオフなのでしょうがないと諦めています。

あとは縦型の組織ではないので、部署によっては自分の成長を誰かが見守っていてくれる安心感、みたいなものはないかもしれません。新しい何かができるようになっても、自分で言わないと誰も気づいてくれないかも、、。多分、それに気付きたいし困っていたら助けてあげたいと思っている人はたくさんいるのですが、みな忙しくてなかなか気が回らない現状です。まぁこれは以前から感じていたことで、今後も基本的には変えるつもりもないのかなと(自分で声をあげてねというスタンス)思います。

 

戻ってくることについて内心複雑な人もいたかもしれませんが、ウェルカムな雰囲気で迎えてくれて嬉しかったです。
私は「こっちの方が早くて近道だよ」と言われても納得するやり方でやってみたい性格なので紆余曲折の選択に後悔はないし、そんな生き方を前向きに捉えてくれるゲットイットとは気が合うなぁと思います。

また、よろしくお願いします!