2021年10月06日
価値のある“ごみ”

 

かつて日本では、自然環境の汚染をかえりみず不用品は全て廃棄してきました。高度経済成長期にはごみや産業廃棄物が増加の一途をたどり、公害や大気汚染の問題が深刻化し、その被害は甚大なものでした。水俣病やイタイイタイ病の被害について、ご存じの方も多いのではないでしょうか。その後、国による対策がなされたもののごみの増加は止まらず、1990年代にようやく再資源化の取組みが増えていきました。2000年には3Rの推進が始まり、“天然資源の消費抑制”や“環境負荷の低減”を目指すため「循環型社会」の構築を本格化させました。

 

大きな被害を経験することで対策の必要性に気が付き、徐々に環境を整えてきた日本ですが、環境汚染を止めるために必要十分な対策を取ることは未だにできていません。私たちの自然環境を守るためにできることは様々ですが、今回は3Rのリユースとリサイクルについて注目していきます。

 

 

まず3Rについてのおさらいです。

~~<ここから引用>~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

3R は Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の3つのRの総称です。

Reduce(リデュース)は、製品をつくる時に使う資源の量を少なくすることや廃棄物の発生を少なくすること。耐久性の高い製品の提供や製品寿命延長のためのメンテナンス体制の工夫なども取組のひとつです。

Reuse(リユース)は、使用済製品やその部品等を繰り返し使用すること。その実現を可能とする製品の提供、修理・診断技術の開発、リマニュファクチャリングなども取組のひとつです。

Recycle(リサイクル)は、廃棄物等を原材料やエネルギー源として有効利用すること。その実現を可能とする製品設計、使用済製品の回収、リサイクル技術・装置の開発なども取組のひとつです。

~~<引用ここまで>~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<引用元>https://www.3r-suishinkyogikai.jp/intro/3rs/ (3R推進協議会)

 

 

3Rの中ではリサイクルという言葉を一番よく目にします。ペットボトルや紙資源をはじめ、ペーパーレス化も進んできていますが、プリンターを使用される方はトナーカートリッジの回収(リサイクル)もされているのではないでしょうか。ウェブサイトやアプリ上での売買が活発になったことで、本や服飾品などを中古で購入(リユース)される方も増えてきています。当社でもIT機器をリユースすることで、お客様の課題解決に取り組んでいます。かつてはごみとして扱われていたものも、手を加えることで価値あるものとして再利用することができるのです。

 

 

リサイクルとリユースではどちらも再利用をするという点は共通しますが、再利用されるまでの工程が異なります。リサイクルは一度資源に戻して、別の製品を製造します。リユースは修理(リペア)などで少し手を加えますが、基本的にはそのままの状態で再度流通します。コストや再利用できるようになるまでの日数を考えると、リユースの方がシンプルな工程を経ていることがお分かりいただけるかと思います。リサイクルをすることももちろん大事なのですが、価値あるモノをそのまま活用することも重要です。

 

洋服をリユースするなら洗濯を、装飾品なら磨いてきれいにするかもしれません。洋服には流行があるので、人気が無ければ価値が落ちますし、古くても価値が見いだされる場合もあります。当社で扱っているIT機器も同様にその時々のトレンドがあり、新しくても古くても需要のある機器は高値が付きます。大きく異なるのは、IT機器には秘密保持が必要なデータが含まれる可能性があるという点です。見た目をきれいにしただけでは不十分で、次の利用者に渡っても問題ない状態にするのが私たちの役目です。(当社では、年間約10万台を超えるIT機器のリユースに伴うデータ消去を行っており、安全で確実性の高いデータ消去サービスを提供するための技術を追及しています。)

 

捨ててしまう前に「再利用できるかもしれない」と考え行動することで、ごみになるはずだったものが価値ある商品として求められることもあるのです。「いつか使うかもしれない」と保管していてはごみとして捨てているのと同じです。価値を見いだせる人の手に渡るように循環させることが大切です。会社に古くなり廃棄をする予定のIT機器はございませんでしょうか。もしかしたら、まだ価値のあるものかもしれません。

 

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グリーンIT編集部
グリーンIT編集部
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