2020年10月22日
ちょっとしたカルチャーショック! – テレワークFromドイツ
ドイツのスイミングスクール事情

 

個人的なことではあるのですが、私は5歳くらいから水泳を習い始めました。
10歳くらいからは育成コース(週3回の練習)に進み、13か14歳くらいだったかな?選手コース(毎日練習、週末朝練ありのコース)に呼ばれたのですが、その当時はすでにバスケットボールに夢中になり始めていたので選手コースは断ったのですが、それくらいバリバリ(広島弁?)に水泳をやっていました。
子供の頃も、大人になっても水泳は習っておいてよかったなと実感することが多々あるので、自分の子供たちにも必須科目として絶対に習わせよう!早めの3歳くらいから習わせよう!と躍起になって、長女が3歳くらいの時から水泳教室がないかを探しまわってました。
 
まず、ここでぶち当たった壁が、
3歳児に習わせる教室がなかなか見つからない!
 
水泳だけでなく、体操教室なり、他のスポーツでもほとんどの教室が5歳以上からになるのです。。。
もしかしたら、私の探し方が足りないのかもしれませんが、保育園の他のお母さんたちに聞いても「なかなか教室ないー!」と嘆いていたので、たぶんみんな同じように感じているのではと思っています。
3歳児でも習える教室で唯一見つけたのが、バレエ教室でした。
なので、現在長女(5歳)と次女(3歳)が毎週楽しく通っています。
 
水泳に話しを戻すと、赤ちゃんから始める水泳教室もあるのはあります。
ただし、ベイビースイミングといって、親と子供が一緒に水に使ってパシャパシャ、ピチパチやるのです。
長女が3歳の時に何度か教室に申し込んで通ったのですが、私的になんともしっくり来なかったので、2,3カ月通って辞めました。
 
引き続き、水泳教室探しをしていたのですが、ハンブルク(ドイツ全般なのか?)では思い通りの教室がなかなか見つからない!!
見つかっても、常に Warteliste(順番待ち) で全然申し込みできない!
あと、こっちの水泳教室で多いのが、レッスン期間が区切られているのです。
最初に通っていたベイビースイミングも1カ月ごとなので、毎月申し込みをしないといけないんです。。。
私が子供の頃に通っていたスイミングスクールは一度申し込みをして、毎月月謝を支払えば、辞めるまでずっと通うことができました。
おそらく、日本のスイミングスクールはどこもそのような感じかと思います。
 
水泳教室(子供のアクティビティー教室全般的に)の供給の少なさと、期間限定レッスン方式に疑問を持ちながらも探していたらコロナの状況により、どこもスポーツクラブは閉鎖になってしまいました。
7月くらいから入館人数制限も設けるなどして徐々に色んな施設が再開し始めました。
そのタイミングで、以前長女とベイビースイミングに通っていた教室から「5歳以上の子供向けに初心者向けコースをします!」と連絡があったので、これは!と思い速攻で申し込みました。
 
もちろんこのコースも期間限定です。
Seepferdchen(シーホース/タツノオトシゴ)コースと言って、かなりインテンシブなスケジュールのコースになります。
1回30分のレッスンを週4日(火、水、木、金)を6週間。
5歳児にこのスケジュールはきついかな?と思ったのですが、プールに行ったりすること自体は全然長女も好きなので、取りあえずやってみよう思い始めました。
 
が!レッスン第1週目から私にとってはびっくりすることばかりでした。
全くの初心者の子に、まだ水に浮くことも、基本的なキック方法も知らない子に最初にちょっと息継ぎ方法を教えた後に、さ!泳げー!と言わんばかりの勢いで練習をしていくのです。
申し込んだ後から知ったのですが、このコースの最終目的は平泳ぎ(フォームがキレイかなどは気にしない)で20mなり25mなり深いところで泳ぐと言うものでした。
それを聞いた私はもう「え?え?いや、あり得ないでしょ!?」とびっくり仰天。 
日本で習った時の感覚だと、まずは水に慣れ浮くことから、そして蹴伸びが出来るようになることから始まって、その次はキックで前に進めるように。
そして、4泳法をきちんとしたフォームで泳ぐ方法を(フリースタイル、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライの順で)習っていくと言うように、1つ1つの項目を手取り足取り丁寧に教えられた記憶があります。
平泳ぎは3番目に習う泳法で初心者には難しいと思っていました。
(特に、平泳ぎのキックは初心者には難しいかと思います。)
もちろん、このタツノオトシゴコースの中で浮く方法、蹴伸び、キックの方法も教えてはいるのですが、なんせ短期間に詰め込むために荒っぽいというか雑というか、、、。
先生が最初にお手本を見せて、その後にみんなで一斉に「ハイ!やってごらん!」と言う感じなので、一人ひとりの手取り足取りと言うのではなく、子供たちは正しいフォームかも正しい感覚で出来ているのかもわからないまま練習を続けているというように感じました。
 
6週間で
・息継ぎ
・浮くこと(下向き上向きの両方で)
・蹴伸び
・背泳ぎ
・平泳ぎで泳ぐ
の5つがテスト合格項目になっていて、それぞれをちょっとずつ練習して詰め込むため個人差によって、そりゃできる人とできない人が出てくるでしょ!と悶々としていました。
スポーツなんかは特に、何度も何度も同じ動きを、できるようになるまで繰り返し練習して上達していくもの、と私は思っているので、最初は「水に浮く感覚と呼吸を覚えて、蹴伸びをマスターしないことには何も始まらない」と感じたものの、途中で辞めるのも嫌だし、6週間後にどうなってるか見たかったし、思ったよりも荒っぽい教え方だったのでビビッてしまった長女を説得して取り合えず頑張って6週間通ってみようとなりました。
 
6週間たって、最終テストの日!
うちの長女は本人なりにめちゃくちゃ頑張りましたが、残念ながらテストに合格できずでした。
6週間たっても、蹴伸び、正しいキックもできていないので、平泳ぎで泳ごうなんてもう。。。
ただ、これだけコースの文句は言ってみたものの、長女ができるようになったことも多いし、課題がはっきりとわかったのでそこは良かったかなと思います。
 
その気付けた課題をクリアして、泳げるようになるために個人レッスンをしようと決めました!
 
タツノオトシゴコースが終わって以来、毎週日曜日に長女と私でプールに通い30-40分ほど練習をするようにしています。
長女は体も平均よりも小さいし、運動神経も(父親譲り?)そこまでいい方ではないっぽいので、ゆっくりではあるけども少しずつ上達していければなと思って続けてます。
運動は個人差があるので、6週間以内にできる子できない子がもちろん出てきます。
なので、日本式のように1つの項目を1カ月ごとにテストして、できれば次のレベルに上がって、できなければ、できるようになるまでもう1カ月練習して・・・と言うやり方のほうが、特に水泳はいいんじゃないかなとつくづく感じました。
 
サッカーなんかは、ボールがあれば教室以外でもちょっと公園に行って好きな時に練習ができますが、水泳は簡単にそれができないのでどうしても教室での練習に頼りがちになります。
私のように個人レッスンをしてあげられない親もたくさんいるだろうと思います。
旦那にもコースに通ってる6週間の間に散々文句というか持論を言いまくってたのですが、旦那は「これがドイツのスタンダードな水泳の教え方なんじゃない?僕の時もこんなのだったよ」と気にした様子もないので、おそらくこれがドイツでは普通なのかなと思います。
旦那は泳げるのかと言うと、本人は泳げると言ってますが、私は泳げないの知ってます。笑
プールや海に行くのも全く好みません。笑
 
後々、他の人からも話を聞いてわかったのが、ドイツではまずは正しい泳ぎ方を習うと言うよりも、とにかく溺れないようにするのをこのタツノオトシゴコースで練習するらしいのです。
わからなくもない理論ではあるけど、私には斬新すぎました。
子供たちが通っている保育園に南アフリカ出身の先生がいるのですが、その先生と水泳教室の話をした時も、同じことを言っていました。
南アフリカも日本のように、徐々に丁寧に教えていく方法らしいので、ドイツの教室にはびっくりしたとのこと。
 
ドイツと日本と他にもたくさん文化の違いなどはありますが、ほとんどの違いは特にショックでもなくへーーっと言う感じで受け入れてます。
ただ水泳に関しては、自分が長く経験していたのもあり、ちょっとしたカルチャーショックでした。
子供たちが大きくなるにつれて私も色々な経験をするようになるので、このショックがもっと増えるかもです。笑
また、時々このような文化の違いを見つけたら書いていきます。

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海外調達担当:Naoko
ドイツに引越すことになったけれど、ゲットイットを辞めたくない!という事で、いち早く2011年より海外からのテレワークを開始。ドイツでの日常や子育て・テレワークについて不定期で発信中。