こんにちは。
『翻訳できない世界のことば』という本を本屋さんで見かけました。
世界中の国の、その国ならではの言葉(他の言語に1対1の言葉で訳せないもの)が
すてきなイラストと共に解説付きで載っていてぱらぱらめくるだけでも楽しい本です。
今日はこの本にあやかって、「(おそらく)翻訳出来ないドイツの言葉」を2つ、
紹介したいと思います。
1. Vorführeffekt フォーフュアエフェクト、フォーフアエフェクト
勝手に翻訳:「お手本効果」
「Vorführ」は動詞の「vorführen」=お手本を見せる から来ています。
effekt =効果 は英語のeffectとスペルもそっくりですね。
どんな意味かというと、お手本を誰かに見せようとするときに限って失敗しちゃうという意味です。
「あーさっきは上手くいったのに、あなたに見せようとしたら失敗しちゃったよ、Vorführeffektだな」という感じで使います。
好きなあの子の前で格好つけようとして上手く行かなかったよ、なんて時の言い訳に便利です※
※使いすぎると効果が失せて逆効果ですのでご注意
2. Fernweh フェアンヴェー
勝手に翻訳:遠くへ行きたい病
Fern = 遠く weh = 痛み が合体して出来ています。
どこか遠くに憧れをいだいて旅に出たいような気持ちの状態をさす言葉です。
書きながら、今は亡き祖父が毎週末の朝に「遠くへ行きたい」という旅番組をテレビで観ていたのを思い出しました。
オープニングにちょっと哀愁漂うテーマソングが流れるのですが、
この言葉からはその哀愁感が漂うような、そうでもないような。
ちなみに逆の意味を持つ言葉が「Heimweh」ハイムヴェー。
Heim は英語の「ホーム」、お家 にあたります。
意味はそう、「ホームシック」です。
▼チューリヒの空港にはその名も『「Fernweh bar」というバーがあります
Detail-Design サイトより引用(URL:https://www.detail-design.com/en/interior-design/fernweh-bar-zurich-airport.html)
もしも言葉がお国柄をあらわすのだとしたら、ドイツ人は人前で格好つけたくて失敗しちゃったり、
定期的に旅に出たくなる人達なのだということでしょうか。
そう思うとなんだか親近感が湧いてくる気がします。
さて、かくいう私も最近、Fernweh 気味です。今度のお休みはどこに行こうかな~。